プチ整形の性質
あるいは中途半端な店が安易に安売りに加わって、自分の首を絞めてしまうということになるのです。
K事務所の主力になっているフランチャイズ(FC)パッケージ「新和風創作料理庵」は、夜間の平均客単価が優良店で四三○○円、悪い店で三三○○円。
ランチでも一五○○円前後となっており、一五○○円のランチコースメニューも用意しています。
いまは不景気だから安売りが望まれているのだとかたくなに信じている方にしてみれば、驚くほど高く感じられる数字かもしれません。
私たちがメインターゲットに据えているのは、子どものいる三十代以上の既婚女性、すなわち主婦層です。
いつも騒然とした居酒屋に通う大学生や、社会人になって間もない若者、雑誌を片手に今日はあの店、明日はこの店とはしごをするようなお客さまは、ターゲットではない。
そういうものを全部卒業して、物事の実質を評価してくださるようなお客さまに来ていただくことを考えて店を作っています。
普段は五円でも十円でも安い物を求めて買い物をして節約していても、たまの外食の時には落ち着いた雰囲気のなかで、おいしい物を食べたい。
そういう階層は確かにいるのです。
だから私たち「庵」の人気のバロメーターは、来店客の何割を主婦が占めているかということ。
そしてその予備軍のOLが、どれくらい来てくれているかということなのです。
全国展開している旧態依然の古い業態、たとえば居酒屋チェーンなどは、都市部では残念ながらすでに崩壊しています。
しかし彼らも地方ではまだ儲かっているという現状がある。
都会というのはどうしても、流行り廃りが早いのです。
地方が三十三回転で回っているとしたら、都会は七十二回転で回っているような世界です。
これからは地方の時代なのです。
都会は土地も高く、地方に比べて多くの資金がなければ参入できません。
全国の都市部において、創作料理はすでに飽和状態に達しつつあります。
しかし地方に行けば、未開拓地がたくさんある。
だから私は、これからは地方の時代だと創作料理店のような新興勢力が地方に入って行くと、そこで平穏に過ごしてきた古い業態にとって、間違いなく脅威となります。
この数年の問に、さまざまな地方に「創作料理店という黒船が到来することになるでしょう。
「創作料理のような新しいジャンルの店が地方に参入しても、受け入れられないのではないか」と問われることがあります。
いいえ、田舎だからと言って臆病になることはありません。
考えてもみてください。
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